ラピュタ阿佐ヶ谷の「蔵出し銀幕大歌舞伎」特集で、『天下の大泥棒・白浪五人男』(東京映画1960:佐伯幸三)を見る。
森繁久彌、フランキー堺、加東大介、花菱アチャコ、有島一郎の芸達者が白浪五人男に扮している喜劇だから、これは見逃しては後悔するなと思い、駆けつける。しかし、これがハズレ。やはり、役者だけではおもしろくならない。青柳信雄や久松静児の演出だったら文句なくおもしろくなったのに。
森繁久彌と淡島千影のカップルは、できの悪い『駅前』シリーズを見ているようだし、フランキー堺と八千草薫のカップルは出番が少ないときた。おまけに見事なくらい褪色して茶色に変色したプリントでした。
唯一、浪花千栄子と花菱アチャコの夫婦のかけあいが笑える。さすが、浪花千栄子。