ぴくちゃあ通信

日本映画をメインにしたブログです。東宝映画を中心に古い作品から新しい作品まで、時には俳優を中心に話を展開します。

『帰郷』(松竹大船1950:大庭秀雄)

 ラピュタ阿佐ヶ谷にて『帰郷』(松竹大船1950:大庭秀雄)を見る。30年ぶりぐらいの再見。
 津島恵子がデビューした当時のポッチャリ感がまだ残っている最後の作品かな。
 佐分利信との京都苔寺での再会シーンはやはりいい。父親を探して寺を歩く津島恵子を丁寧に追うカメラ、ほんの少しサスペンス調で。父親と出会ってからの会話にも、いつ名乗りをあげるのか、と見るものをハラハラドキドキさせる、巧みな演出。大庭秀雄はうまい職人である。