ラピュタ阿佐ヶ谷にて『闇を横切れ』(大映東京1959:増村保造)を見る。
北九州の二流新聞社を九州一の一流新聞に押し上げたやり手編集局長・山村聰。その下で正義感に燃える青年記者・川口浩は、殺人事件を追う。やがて、その背後には地域のボス・滝沢修が存在することがわかり、、、。
増村にしては、まっとうに社会正義を主張した作品。どぎつい自己表現もなく、ちょいと肩すかしをくったような感じ。カメラワークはいつもの増村調で、狭い画面にぎゅうぎゅうに押し込んだり、手前の人物の背中越しに撮ったり、緊迫感というか、息苦しささえ感じられる。
2月4日~6日の間に、午前中『黒い潮』(日活1954:山村聰)を見た後で、『闇を横切れ』を見ると、たった5年の違いで、時代の流れというか、山村聰の変節ぶりが見られておもしろい。やがて、川口浩も、、、、。