ラピュタ阿佐ヶ谷にて『黒い潮』(日活1954:山村聰)を見る。
下山国鉄総裁の自殺か他殺かをめぐっての新聞記者たちの活躍を描く。山村聰デスクは自殺説を展開し、世間一般からも孤立、さらには社内でも左遷という結果になってしまう。
魅力あふれる新聞記者たちを、滝沢修、安部徹、河野秋武、信欣三、田島義文、下元勉、芦田伸介、下條正巳、四方正夫(安井昌二)、等々、そうそうたる顔ぶれの役者たちが生き生きと演じている。
正義を追求する新聞記者たちが活躍する諸作品を見て、我々は新聞記者にあこがれたものである。
津島恵子は大学教授・東野英治郎の娘に扮して、左遷される山村聰に一緒について行こうとする積極的な意志の強さを見せている。