ぴくちゃあ通信

日本映画をメインにしたブログです。東宝映画を中心に古い作品から新しい作品まで、時には俳優を中心に話を展開します。

佐藤允

 3月18日生まれ、佐藤 允(さとう まこと) 本名:同じ

 1934年、佐賀県神埼郡神埼町生まれ。
 4歳で父に死別(戦死)、教員の母に育てられるが、腕白で高校を4つも変わり、1952年に日大二高卒業。
 1952年、俳優座養成所に4期生として入所。同期に仲代達矢宇津井健佐藤慶中谷一郎らがいる。
 劇団仲間を経て、『不良少年』(東宝1956:谷口千吉)にて、本格的映画デビュー。1956年6月、東宝入社。
 『三十六人の乗客』(東京映画1957:杉江敏男)、『脱獄囚』(東宝1957:鈴木英夫)、『奴が殺人者だ』(東宝1958:丸林久信)などのアクの強いマスクによる演技で注目される。
 1958年度製作者協会新人賞受賞。
 『独立愚連隊』(東宝1959:岡本喜八)の従軍記者・荒木役に主演して、一躍スターの仲間入りをする。
 1969年、フリー。
 最近は、大林宣彦作品の常連俳優でもある。
 『はつ恋』(東映2000:篠原哲雄)の個人タクシー運転手・白川役は、絶品の味わいで、きっと篠原監督は岡本喜八作品のファンであると思わせるキャスティングであった。
 長男の佐藤闘介は、『曖・昧・Me』(1990)、『汝殺すなかれ』(1996)などの監督である。

 『大学の山賊たち』(東宝1960.07.31公開、監督:岡本喜八)
 山好きで、スキーはプロ級の腕前の岡本喜八が、楽しく作った青春スキー映画。
 佐藤允は、山賊グループ(大学生)のメンバー・胃袋役。
 2000.04.29(土)

 きょう3月18日は、佐藤允さんの誕生日です。68歳になりました。
 佐藤允さんの最新作は、『助太刀屋助六』(2002:岡本喜八)です。アバンタイトル天本英世の敵役として登場します。
 喧嘩別れした岡本喜八監督とは、『日本のいちばん長い日』(1967)以来の出演です。一軒他の家を挟んでの隣同士だったので、喧嘩している時は、出かける時も岡本監督の前をさけて遠回りしていたとのこと。それが息子さんの闘介さんが、監督修業のため岡本監督の家へ入り浸るようになって、いつのまにか雪解け状態になったとのこと。こんな話を一昨年お会いしてインタビューした時、佐藤允さんからお聞きしました。
 2002.03.18(月)

 先週、浅草新劇場にて『連合艦隊』(東宝映画1980:松林宗恵)を再見する。永島敏行の部下である佐藤允の熟練パイロットぶりを堪能して家に帰ったら、フジテレビ「恋愛偏差値/第二章・Party」にも登場。常盤貴子がバイトする守屋ガラス製作所のこれこそ熟練の工員に扮していました。先代社長時代から勤めていて、若い社長・山口智充を「坊ちゃん」と呼んで盛りたてている忠義の人でもあり、娘の借金をコツコツと返済している子ども思いの苦労人でもある。
 そんな佐藤允さんの演技を先週(第2回)、今週(第3回)と見られてうれしい限り。来週も見なくちゃ。
 2002.08.16(金)