『河童のクゥと夏休み』(2007:原恵一)を渋谷アミューズCQNシアター2にて観る。
河童のクゥと上原康一一家とのひと夏の交流を描いた作品、傑作です。
クゥと父ちゃんとの愛情、上原一家4人の愛情、実に丁寧に描ききっていて、画面に引き込まれてしまう。
マスコミの取材に対して、ややオドオドしながらも毅然としているお父さん、カメラ映りを気にしつつも一家を守るお母さん。この二人の俳優がすばらしい。田中直樹と西田尚美、俳優としての個性を出さずに、物語の上原保雄と上原友佳里になりきっている。
ラスト、クゥが安住の地・沖縄で待っていたのがキジムナー。これをゴリが演じている。こちらは個性丸出し。でもこれはこれでよい。ゴリの温かさが全面に出ていて、クゥが安心して暮らせる、と誰もが納得できる結末であった。