ラピュタ阿佐ヶ谷の野川由美子特集にて『肉体の門』(日活1964:鈴木清順)を見る。再見。
1944年8月30日生まれの野川由美子は、1963年テレビドラマ「孤独の賭け」(NET)にて、ヒロイン・小川真由美の妹役でデビュー。この『肉体の門』が映画初出演。
とても19歳とは思えないくらい堂々とした主演ぶりだ。クレジットは1枚目が宍戸錠と和田浩治、2枚目に野川由美子、石井富子、松尾嘉代、河西郁子、富永美沙子の順番。ボルネオ・マヤの野川が緑の衣装、小政のおせんに扮した河西郁子が赤、ふーてんお六の石井が黄色、ジープのお美乃に扮した松尾嘉代が何色だったか。戦後すぐという時代背景と洞窟のような廃墟内という舞台設定から白黒のイメージだが、ここでも清順美学が冴えわたる。
再映画化とはこういうふうにやるんだと、お手本のような作品である。