森下文化センターにて『誰がために』(2005:日向寺太郎)を見る。500円×2(大娘と)、パンフレット600円。DVD上映。
身重の妻を少年(小池徹平)に殺された浅野忠信。その悲しみ、憤り、復讐心。手持ちのカメラはその心象風景を表すかのように、絶えずゆらゆらとゆれている。そして監督の目はカメラよりももっと引いた位置にて、すべてをひっくるめて冷静にかつあたたかく見つめている。秀作である。
上映後の質疑応答で真っ先に、カメラのゆれについて質問して顔を売り、その後に名刺交換の挨拶をして、わがシネマディクトにゲストとして来ていただく内諾を得る。新作『ほたるの墓』が公開される夏頃かな。