ぴくちゃあ通信

日本映画をメインにしたブログです。東宝映画を中心に古い作品から新しい作品まで、時には俳優を中心に話を展開します。

『グランド・ショウ1946年』(松竹大船1946:マキノ 正博)

 フィルムセンターにて『グランド・ショウ1946年』(松竹大船1946:マキノ正博)を見る。500円。
 男装の麗人水ノ江滝子ともうひとり(あとで調べる)が案内役となって、さまざまなレビューが展開する。
 それだけでも充分楽しいのに、コックの森川信とウェイトレスで歌手志望の高峰三枝子の恋が絡む。この作品でも杉狂児が大活躍。高峰の手の振り付けを指導するために、彼女のマントにすっぽりと入って後ろから手だけ出して、歌に合わせて手振りする。そのおかしいことったら。彼は喜劇の天才だ!
 今まで、ミュージカル映画の第一人者は井上梅次だと固く信じていたが、今回のマキノ特集で認識を改めねば。マキノ正博こそ、日本ミュージカル映画の金字塔であると。
 それにしても、最近の日本映画は何をやっているのだろうか。歌も踊りも格段に進歩しているというのに、ミュージカル映画ひとつできないとは。