シネマヴェーラ渋谷にて『すっ飛び駕』(大映京都1952:マキノ雅弘)を見る。1000円(会員)。
先にフィルムセンターで見た『天保六花撰・地獄の花道』(東映京都1960:マキノ雅弘)は、この『すっ飛び駕』の再映画化である。当然のごとく元のほうがいい。
河内山宗春(こうちやま そうしゅん)に扮した大河内伝次郎のダーティーヒーローぶりが、抜群にいい。女に対してはあくまでもストイック、しかし理不尽なことに対しては断固闘う。メリハリが利いていて、見得を切るところもバッチリ決まっている。
河内山の弟分ともいうような直侍(なおざむらい)こと片岡直次郎に扮した河津清三郎がこれまたいい。大河内伝次郎とは好対照的に、色男を軽妙洒脱に演じている。
『天保六花撰・地獄の花道』の役者たちとの個々の比較は時間があったらおこなってみたい。