ラピュタ阿佐ヶ谷にて『処女が見た』(大映京都1966:三隅研次)を見る。「シネマ紀行・京都ものがたり」の1本。招待券(4回見ると招待券)にて。
安田道代の大映でのデビュー作、「新スタア」の表示。不良少女の烙印を押された安田道代が尼寺に預けられ、尼さん・若尾文子にあこがれを抱くが、、、。
勝新太郎の紹介で大映に入った安田道代、極悪坊主に扮した城健三朗と待合であわや処女の危機というシーンを演じていたが、この頃はすでに私生活では愛人関係になっていたのだろうか?それともこの作品の出会いがきっかけでそんな仲になったのであろうか?
ともあれ、三隅研次はさすがである。ラスト、安田道代と小夜福子が若尾文子のお墓参りをしているところで、遠くパトカーのサイレン、間髪入れずに「完」のクレジット。84分にまとめ上げるその手際のよさ!ダラダラと2時間前後まで映像を流してしまう最近の監督たちにこそ、ぜひとも見習ってほしい三隅研次の職人芸である。