ぴくちゃあ通信

日本映画をメインにしたブログです。東宝映画を中心に古い作品から新しい作品まで、時には俳優を中心に話を展開します。

『お と な り』(2009:熊澤尚人)

 ユナイテッド・シネマ豊洲スクリーン3にて、『お と な り』(2009:熊澤尚人を見る。1000円(1日映画の日)、パンフレット800円。
 古いけどちょっと洒落ているアパート、隣同士に住む男女が音に惹かれあって恋の予感が始まる。なかなかいい話である。恋に今一歩積極的に踏み出せない内省的な男女を、岡田准一麻生久美子が等身大かつ巧みに演じている。
 絶えず揺れ動いている16ミリカメラでとらえた二人の表情が実にいい。30を過ぎて新たな挑戦に旅立とうとしながらも、心が揺れ動いている様がよく出ていて共感できた。
 周りの人々もみんないい人ばっかり。と思いきや、岡田義徳のエピソードなんか毒気たっぷり。映画はこうでなくちゃ面白くない。
 実に心地よいひと時にひたれて、熊澤尚人監督以下、スタッフ・キャストのみなさん、ありがとう!