ぴくちゃあ通信

日本映画をメインにしたブログです。東宝映画を中心に古い作品から新しい作品まで、時には俳優を中心に話を展開します。

『戦場のメリークリスマス』(1983:大島渚)

 銀座シネパトス・シアター1にて『戦場のメリークリスマス』(1983:大島渚)を見る。1000円(映画の日)。
 封切時に見逃していた作品、26年経ってやっと見ることができた。初見はフィルムで見ることが、私の鉄則。見逃したからといって、安易にビデオやDVDで見ることはしない。その作品を見なくたって、死ぬわけじゃなし、縁があればこうやってちゃんと見ることができる。満足、満足。
 あとは、『マックス、モン・アムール』(1987)を見れば、大島渚作品完全制覇である。
 今回、『戦メリ』を見て、なぜカンヌでグランプリを取れなかったのかがわかった。男だけの世界でのホモセクシャルは、ヨーロッパではたいして珍しくない。それに、坂本龍一ビートたけしの演技がヘタクソで、完成度がイマイチ。そんな作品よりは、姥捨てというショッキングな(ヨーロッパから見て)テーマを扱った『楢山節考』(1983:今村昌平)を選んだということなのかもしれない。
 また、この『戦メリ』があったればこそ、大島渚は『御法度』(1999)を監督できたのかな、とも思う。