ぴくちゃあ通信

日本映画をメインにしたブログです。東宝映画を中心に古い作品から新しい作品まで、時には俳優を中心に話を展開します。

『クヒオ大佐』(2009:吉田大八)

 ユナイテッド・シネマ豊洲スクリーン3にて『クヒオ大佐』(2009:吉田大八)を見る。1500円(会員)、パンフレット700円。
 ちっちゃな弁当屋の女主人・松雪泰子を騙したり、お金のない学芸員満島ひかりを金銭抜きで愛したり、No.1ホステス・中村優子を騙そうとして逆に手玉にとられたり、と何ともショボい結婚詐欺師。それを軽やかに演じている堺雅人アメリカコンプレックスの風刺も効いている。クスリとした笑い。
 しかし、そこまで。監督の前作『腑抜けども~』(2007)の強烈なヒロインに比べると、かなりトーンダウンしてしまっていて印象度が薄い。
 人をくったようなプロローグやらエピローグはカットして、小悪党のしょぼくれた悪戦苦闘ぶりを笑い飛ばしてくれたら、すごい作品になったかもしれないのに、残念でした。