ぴくちゃあ通信

日本映画をメインにしたブログです。東宝映画を中心に古い作品から新しい作品まで、時には俳優を中心に話を展開します。

『雨の中に消えて』(日活1963:西河克己)

 ラピュタ阿佐ヶ谷にて『雨の中に消えて』(日活1963:西河克己)を見る。「百万人の作家 -ミリオン・ストーリー・テラー- 石坂洋次郎の映画アルバム」の1本である。800円(会員)。
 トップクレジットが、吉永小百合、笹森礼子高橋英樹の三人。2枚目に十朱幸代が登場。実力からいったら十朱幸代がダントツで三人並んでもおかしくないのに、そこは日活こがいの三人に譲ったというところか。
 田舎から上京した吉永小百合、笹森礼子、十朱幸代の三人が、共同生活をしながら、それぞれの恋愛模様を展開するというお話。
 吉永小百合高橋英樹の大学生同士の恋愛がメイン。
 出版編集者・笹森礼子と流行推理作家・下元勉の疑似恋愛、洋裁学校に通う十朱幸代と高校時代の先生・山田吾一との憧れ愛、この二つがサブストーリー。
 例えば、十朱が笹森と役柄をチェンジしたとすれば、推理作家との恋愛はかなりスリリングな展開となりおもしろいものになっただろうが、それはまた別な話。
 この作品はあくまでも吉永小百合主演作。脇にブレることなく、吉永と高橋英樹の関係をソツなく描ききった西河克己の手慣れた演出もよい。
 さらに、都議選に勝利する伊藤雄之助とその妻・轟夕起子のユーモアたっぷりな助演ぶりが、作品に厚みを与えている。

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