ぴくちゃあ通信

日本映画をメインにしたブログです。東宝映画を中心に古い作品から新しい作品まで、時には俳優を中心に話を展開します。

『赤い天使』(大映東京1966:増村保造)

 ラピュタ阿佐ヶ谷にて『赤い天使』(大映東京1966:増村保造)を見る。「昭和の銀幕に輝くヒロイン[第51弾]若尾文子」の第6週である。800円(会員)。再見。
 若い頃は、大映特有の陰々滅々たる暗さが嫌いだった。しかし、歳を重ねると、その暗さの中に潜む濃密な世界をまたよしと思えてくる。
 この増村保造の世界は特に際立っていて、100%濃縮ジュースどころか、200%ぐらいの濃さである。
 野戦病院での傷病兵と若尾文子のやりとり、芦田伸介と若尾の会話。息苦しいまでの濃厚な空気が漂う。
 極めつけは、外では死に物狂いの戦闘シーン、中では男の復権をかけた芦田伸介と女の愛をかけた若尾文子との崇高なまでのベッドシーン。この二つをカットバックさせた演出力には、うなってしまう。

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