ぴくちゃあ通信

日本映画をメインにしたブログです。東宝映画を中心に古い作品から新しい作品まで、時には俳優を中心に話を展開します。

『ロストクライム 閃光』(2010:伊藤俊也)

 
 
 
 有楽町スバル座にて『ロストクライム 閃光』(2010:伊藤俊也)を見る。1300円(前売券)、パンフレット700円。
 3億円事件の真相を追及する定年2ヶ月前のベテラン刑事・奥田瑛二と人並みに出世願望はある若手刑事・渡辺大
 奥田瑛二渡辺大を立てようとしたのかいつもよりは抑えた演技。それがあだになったのか、何ゆえに3億円事件にこだわるのか、今ひとつ執念が感じられない。
 渡辺大も同様に、出世も捨て危険を犯してまで真相追及に突っ走る気迫が乏しい。ちょっと内容は違うが、『彼岸島』(2010:キム・テギュン)での吸血鬼たちとひとり闘う渡辺大はカッコ良かった。
 犯人グループも殺されるために登場したようなもんで、彼らの過去と現在が描写不足。ゆえに、見ている側としてはまるで感情移入できない。
 唯一良かったのは、親子と警察官という狭間に揺れ動いた夏八木勲伊藤俊也デビュー作『女囚701号 さそり』に続いての好演かな。
 『プライド 運命の瞬間』(1998)以来となる劇映画、私にとっては『風の又三郎 ガラスのマント』(1989)以来だから21年ぶりの伊藤俊也。残念ながら、私には不満ばかり残ってしまった。次回作はあるのだろうか。

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