ぴくちゃあ通信

日本映画をメインにしたブログです。東宝映画を中心に古い作品から新しい作品まで、時には俳優を中心に話を展開します。

『瞬 またたき』(2010:磯村一路)


 

 

 

 
 ユナイテッド・シネマ豊洲スクリーン12にて『瞬 またたき』(2010:磯村一路)を見る。1300円(前売券)、パンフレット600円。
 恋人・岡田将生とのダブル主演かと思いきや、完全に北川景子の単独主演。はかなげな彼女を見てるだけで満足、満足。
 記憶復活の手助けをするのが弁護士の大塚寧々。彼女が実にいい。妹への過去の負い目から精神科医に通っている。それが北川景子と交通事故の検証をしながら、自らも前向きに立ち直ろうとする。そのすがすがしさが、心地よい。
 北川の父親・史朗(下元史朗改め)や兄・深水元基岡田将生の母親・永島暎子精神科医田口トモロヲらの玄人好みキャスティングがこれまたいいのだ。
 史朗は娘を黙って暖かく見守る。深水元基は乱暴な言葉を投げかけながらも、妹のことを心底心配している。永島暎子は死んだ息子の恋人を気遣い控えめにしている。
 田口トモロヲも淡々と静かな口調で患者に接する。いつ、狂気の医者に変身するかと、一抹の不安はあるものの、廣木隆一監督作品ではないのだから大丈夫。
 回復した記憶に衝撃の事実はなかったものの、岡田将生北川景子への愛情の深さを再認識させられて喜ばしい。と同時にそれは磯村一路監督の登場人物たちへの愛情の証しではなかろうか。
 久しぶりに磯村一路の世界を堪能できて大満足。

下記をクリックしてください。映画ブログ一覧の「日本映画(邦画)」あるいは「映画監督・映画俳優」を再度クリックすると「ぴくちゃあ通信」のランキングが表示されます。