フィルムセンター「よみがえる日本映画vol.4[大映篇] -映画保存のための特別事業費による」にて、『母紅梅』(大映東京1949:小石榮一)を見る。500円。
三益愛子はサーカスの空中ブランコ乗り。団長である夫・岡譲二が親の遺産を受け継ぎ、横浜のお屋敷に三益愛子と娘・三條美紀とともに移り住む。娘はすぐ環境に順応するが、母親は上流社会に馴染めない。三條美紀の同級生たちや母親たちからサーカス出身をバカにされたりする。三益愛子は娘の将来のためにと元のサーカス団へと戻っていく。
要所要所で涙を誘うように盛り上げてくれ、素直に涙が流れてしまう。
ラスト、ケガをした三益のために空中ブランコを成功させた三條美紀。「だれが頼んだ、よけいなことをして!」とばかりに美紀の頬をたたく。離れる二人。ここで別れるかと思いきや、感情を抑えきれずに、抱き合う。いやがおうでも、涙が出てしまう。
三條美紀の同級生に関千恵子、三益のことで陰口を言いふらしたり、クラスのボス的存在。デビュー作『看護婦の日記』(大映東京1947:吉村廉)に比べれば、頬がほっそりとしてきて、役柄も二枚目半から三枚目への移行期に入ったようだ。このようなシーンを見せられると、この時代の作品をもっともっと見てみたいと思ってしまう。
ともあれ、三益愛子と三條美紀の親子演技を堪能した一篇であった。満足、満足、大満足!
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