ぴくちゃあ通信

日本映画をメインにしたブログです。東宝映画を中心に古い作品から新しい作品まで、時には俳優を中心に話を展開します。

追悼:佐藤允さん



 佐藤允(さとう まこと)さんが2012年12月6日、急性肺炎のため横浜市内の病院でお亡くなりになりました。78歳でした。
 長男で映画監督の佐藤闘介(さとう とうすけ)さんによると、2012年2月14日に川崎市内の商店街の階段で転倒し頭を強打し、外傷性くも膜下出血と診断され入院、闘病生活を送っていました。6月頃から体調が悪化して、肺炎を起こしたとのこと。近親者のみで密葬を済ませ、お別れの会を検討中だそうです。ご冥福をお祈りします。

 佐藤允(さとう まこと)さんは、1934年3月18日、佐賀県神埼郡神埼町(現・神崎市)生まれ。4歳で父に死別(戦死)、教員の母に育てられるが、腕白で高校を4つも変わり、1952年に日本大学第二高等学校卒業。同年、俳優座養成所に4期生として入所。同期に仲代達矢宇津井健佐藤慶中谷一郎らがいる。
 『思春の泉』(俳優座=新東宝1953:中川信夫)の村の青年役にて映画初出演。と、信じていたら『坊っちゃん』(東宝1953:丸山誠治)に、坊っちゃん(池部良)にイタズラする松山中学生として出演していました。セリフもあり、生徒の中では目立つ役です。こちらが映画初出演かもしれません。『坊っちゃん』が8月封切り、『思春の泉』が11月封切りなので。
 劇団仲間を経て、『不良少年』(東宝1956:谷口千吉)にて、本格的映画デビュー。1956年6月、東宝入社。1969年、フリー。
 佐藤允さんの最近作は、
『ヒナゴン』(2005:渡邊孝好)、
『ひだるか』(2006:港健二郎)、
OV『哀憑歌 ~GUN-KYU~』(2008:金丸雄一)、
です。
 『ヒナゴン』ではヒナゴンを確かに見たと言う老人・荒川達吉に扮していました。
 最近の映像出演は途絶えていますが、トークショーや雑誌インタビューなどに出ていて、お元気なようだったのにほんとに残念です。

 『はつ恋』(2000:篠原哲雄)ではヒロイン・会田聡夏(田中麗奈)を乗せて案内する武骨なタクシー運転手・白川雪松に扮して存在感を見せてくました。
 その直後、わがシネマディクトの日曜例会にお招きして、2時間たっぷりとお話を聞くことができました。一番好きな俳優さんと並んでお話をしたひとときは、忘れることのできない思い出となりました。
 佐藤允さん、あの時は、ほんとうにありがとうございました。そして、たくさんの映画をありがとうございました。これからも、何度となく見させてもらいます。

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