5月4日は、11時より京橋のフィルムセンターにて『赤城から来た男』(大映1950:木村恵吾)を見る。脚本は新藤兼人、4月・5月のフィルムセンターは新藤兼人特集なのだ。
国定忠治を戦後風に料理するとこんなふうになりました、というような作品。主演の大河内伝次郎が関八州のおたずね者となり、大勢の子分を引き連れての逃避行。子分たちがひとりふたりと逃げていき、訪ねた先の女たちにはことごとく裏切られる。
最後に残ったのは赤城山で雇った飯炊き女・山田五十鈴だけ。ラストは、捕り方に囲まれた二人が絶壁の崖から川へ転落して終わり。
新藤兼人はシナリオ作家として他の監督に提供した作品群が圧倒的に多く(総数300本近く)、それに比例してエンターテイメントとしておもしろい作品も数多い。この『赤城から来た男』もそこそこおもしろい。自分が監督すると、社会的テーマが前面に出た力作や実験的な作品になってしまい、どうもおもしろくない。そこらへんがいまひとつ人気のない巨匠(1912年生まれの現役)なのかもしれない。
2006年5月4日(木)鑑賞
2006.05.12(金) 記
スタッフ
監 督 木村 恵吾
脚 本 新藤 兼人
製 作 亀田 耕司
撮 影 牧田 行正
美 術 上里 義三
音 楽 飯田 三郎
キャスト
大河内傳次郎 滝蔵
山田五十鈴 ユキ(炭焼き娘→飯炊き女)
星 美千子 お新(滝蔵の妾→喜三郎の妾)
沢村 貞子 おみね(滝蔵の妾→裏切り)
東野英治郎 彌太七(滝蔵の子分)
山本礼三郎 三次(目明し)
加東 大介 権次(滝蔵の子分)
加藤 嘉 繁太郎(滝蔵の子分)
香川 良介 喜三郎(親分・青柳の喜三郎)
天野 一郎 助次郎(滝蔵の子分)
東 良之助 谷五郎
寺島 貢 山権
原 聖四郎 徳蔵
藤川 準 民吉(滝蔵の子分)
芝田 総二 茶屋のおやじ
金剛 麗子 セツ
常盤 操子 お勝
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