千石の三百人劇場にて16時05分より『モダン道中・その恋待ったなし』(松竹大船1958：野村芳太郎)を見る。これが楽しい傑作！脚本に助監督の山田洋次が参加して、人をくったタイトルやナレーションが爆笑をさそう。
鶴川松夫(佐田啓二)と亀野竹彦(高橋貞二)の独身コンビが恋人探しの旅に出る。二人の名前からして笑える。苗字は鶴亀だし、下の名前は松竹だ。二人のクレジットタイトルが出た次の瞬間、「いつも楽しい松竹映画」のタイトル、ここで観客はドッと笑う。
福島の飯坂温泉に行けば、ナレーション(佐田啓二の相手役として出演している岡田茉莉子)が「この風景はロケーションです」と説明し、旅館の玄関先に入ると「ここからはセットです」とくる。一事が万事、こんな調子で飽きさせない。
これを見た松竹社長の城戸四郎は激怒し、野村芳太郎を１年間、干してしまう。
2006年05月04日鑑賞
スタッフ
監 督 野村芳太郎
脚 本 野村芳太郎
〃 山田 洋次
製 作 保住一之助
撮 影 井上 晴二
美 術 逆井清一郎
音 楽 木下 忠司
録 音 栗田周十郎
照 明 加藤 政雄
編 集 浜村 義康
キャスト
高橋 貞二 亀野竹彦
佐田 啓二 鶴川松夫
岡田茉莉子 海老原ゆり
宇野賀世子 海老原トシ子(トンちゃん)
桂 小金治 富士山梅吉
坂本 武 時化田三吉
花菱アチャコ 与名嶺金右衛門
高橋 とよ 妻ぎん
永井 達郎 宝田豊
稲川 善一 父厳
三井 弘次 津軽円太郎
桑野みゆき 娘鈴子
多々良 純 丸越支店長
伊久美愛子 丸越支店長の女
若水ヤエ子 福島おすが
川口 のぶ 娘弘子
清川 虹子 すみれ会の婦人Ａ
春日 千里 すみれ会の婦人Ｂ
草香田鶴子 すみれ会の婦人Ｃ
山本 幸栄 佐々木刑事
内海 突破 チョビヒゲの男
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