ぴくちゃあ通信

日本映画をメインにしたブログです。東宝映画を中心に古い作品から新しい作品まで、時には俳優を中心に話を展開します。

『団地妻 ニュータウン禁猟区』(にっかつ1984:西村昭五郎)

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 『団地妻 ニュータウン禁猟区』(にっかつ1984西村昭五郎)を、国立映画アーカイブ(旧名称:フィルムセンター)長瀬記念ホール OZUにて見る。6月29日から始まった「逝ける映画人を偲んで2017ー2018」特集の1本。『団地妻 昼下りの情事』(日活1971:西村昭五郎)との二本立て。310円。再々見。

 監督の西村昭五郎を偲んで、、、。
 
 結婚して5年、夫の実家暮らしから脱出して団地アパートの5階に引っ越した和子。二人だけの生活を楽しもうと思っていた矢先、同じ階段を使う主婦3人組の遊び仲間にずるずると誘われる。
 次第に悪い遊びに慣れてくる和子。仲間からけしかけられて、行きずりの男を誘い、タクシーに同乗。男は途中で車を止めさせ、運転手を降ろし、車内で強姦。その後の仁科まり子の豹変ぶりが頼もしい。強姦を黙認していた若い運転手に扮した佐藤恒治に対しては女王のようにふるまう。
 主婦3人組や浮気夫に対しても反撃開始。一番若い主婦を団地から追い出し、夫とも別れる。
 やがて、若い夫婦が団地に引っ越してくる。その二人をにこやかに歓迎する仁科まり子の態度に自立した主婦のすがすがしさが気持ちいい。
 1971年の『団地妻 昼下りの情事』では情事の果てが車での道行き自爆だった。
 1984年の『団地妻 ニュータウン禁猟区』ではセックスを楽しみつつ自己確立して自立する主婦のたくましさを描いていた。この13年間の女性の成長ぶりが頼もしい。




71分、35mm、カラー。


2019年8月23日(金)鑑賞

     スタッフ
監 督        西村昭五郎
脚 本        西岡 琢也
企 画        進藤貴美男
製 作        樋口 弘美
撮 影        山崎 善弘
美 術        渡辺平八郎
録 音        福島 信雅
照 明        内田 勝成
編 集        井上  治
選 曲        小野寺 修
助監督        北村 武司
スチール       井本 俊康


   キャスト
仁科まり子      安田 和子
北見 敏之      安田 正夫
佐藤 恒治      花田 雄二(タクシー運転手)
丘 ナオミ      石橋夫人
江崎 和代      桜井夫人
よしのまこと     谷夫人
高橋 隆三      シロクロショーの男
浦野あすか      シロクロショーの女
伊藤 正彦      桜井夫人の愛人
森 みどり      中年のシスター
桐山 栄寿      和子を強姦する男
永田  雅      谷の夫
瀬木 一将      和子のベッドの男
丸山 保正      カラオケパブのウェイター
今泉真一郎      引っ越して来た若夫婦
木村 朝美      引っ越して来た若夫婦





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