ぴくちゃあ通信

日本映画をメインにしたブログです。東宝映画を中心に古い作品から新しい作品まで、時には俳優を中心に話を展開します。

『人情紙風船[4Kデジタルリマスター版]』(1937:山中貞雄)




 『人情紙風船[4Kデジタルリマスター版]』(1937:山中貞雄)を、国立映画アーカイブ2F 長瀬記念ホールOZUにて見る。6月24日(金)から始まった「東宝の90年 モダンと革新の映画史(1)」の1本。310円。

人情紙風船[4Kデジタルリマスター版](86分・DCP・白黒)

 山中貞雄のP.C.L.入社第1作であり、日中戦争での戦病死により遺作となった。歌舞伎の「髪結新三」(「梅雨小袖昔八丈」)をもとに、江戸深川の長屋に暮らす人々の哀歓と世知辛い日常に訪れる破滅を悲喜劇的に描く。戦時下の閉塞状況を反映し、逃げ場のない不安を見据えた心理描写は冷徹である。同年の『戦国群盗伝』(滝沢英輔)に次ぐ前進座とP.C.L.の提携作品。
以上、国立映画アーカイブの解説より

 最初に見たのは、比較的後年の1980年代に入ってからだったか、、。暗くて悲劇的結末で、あまりいい印象は受けなかった。再見、再々見、見る回数を重ねて、新しい気づきはあるものの、今回も名作を見させてもらいました、という感想。
 しかし、暗い中にも、にぎやかに笑ってもらうシーン。首をくくった老武士のお通夜の宴会などは、さすが映画を楽しんでもらう、というエンタメ精神に満ち溢れている。それになんといっても、前進座総出演のチームワークの良さ、芸達者ぶりには脱帽である。
2022年6月25日(土)鑑賞

     スタッフ
監 督      山中 貞雄
脚 本      三村伸太郎
原 作      河竹黙阿弥
         「梅雨小袖昔八丈」
         =通称「髪結新三」
製 作      武山 政信
撮 影      三村  明
音 楽      太田  忠
演 奏      P.C.L.管弦楽団
録 音      安惠 重遠
美術装置     久保 一雄
編 集      岩下 広一
製作主任     大岩 弘明
監督助手     藤原 杉雄
美術考証     岩田専太郎
公開年月日:1937.08.25
白黒/スタンダード
上映時間:86分
製作:P・C・L映画製作所
配給:東宝映画配給

     キャスト
河原崎長十郎   浪人・海野又十郎
中村翫右衛門   髪結新三
山岸しづ江    海野又十郎の女房おたき
中村 鶴藏    金魚売り源公
霧立のぼる    白子屋娘・お駒
坂東調右衛門   按摩の籔市
市川楽三郎    目明し弥吉
市川菊之助    錠前屋の兼吉
山崎長兵衛    徳兵衛
中村進五郎    夜そば屋の甚七
坂東みのる    吉兵衛
市川 章次    役人
山崎島二郎
市川 幸二    
市川 莚司    源七の乾分・権助
中村公三郎    流しの与七
市川進三郎    
市川笑太郎    弥太五郎源七
助高屋助蔵    家主・長兵衛
嵐  敏夫    平六
市川 扇升    長松
瀬川 花章    
嵐 芳三郎    白子屋久兵衛
澤村比呂志    磨師の卯之公
市川岩五郎    古傘買いの乙松
山崎 進蔵    源七の乾分・百蔵
橘 小三郎    毛利三左衛門
瀬川菊之丞    忠七
岬 たか子    乙松の女房・おくま
原 緋紗子    源公の女房・おてつ
河原波留子    
平塚ふみ子    
岩田富美子    久兵衛の女房・おなつ
一ノ瀬ゆう子   甚助の女房・おちよ
御橋  公    白子屋久右衛門



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