『島守の塔』(2022:五十嵐匠)を、シネスイッチ銀座1にて見る。1100円。
沖縄戦で、沖縄県民のために命をかけて働いた、島田叡知事と荒井退造・県警察部長を描いた作品。
島田叡は、『激動の昭和史 沖縄決戦』(東宝1971:岡本喜八)の中でも、頼りない前任知事・浜村純に代わって赴任してきた神山繁として登場していた。
荒井退造については今回初めて知った。栃木県宇都宮市出身の荒井が内務省の命令とは言え、戦場になった沖縄に留まり、県民のために働き、兵庫県神戸市出身の島田とともに多くの県民の命を救った。だからこそ、戦後になって二人の石碑も建立されたのだろう。
萩原聖人の島田叡は、県民に寄り添うくだけた人間性がよく出ていて好演。村上淳の荒井退造、たたき上げの苦労人の内務官僚、寡黙で生真面目な面を良く出してはいた。資料が乏しい中、栃木県の実家(父母、姉それとも妹?)シーンに彼の人となりを描いてはいた。けれど、別の角度から妻子(沖縄で妻がチラリと登場)との交流やら、彼の人間性をもっとアピールしても良かったのでは、、。
その二人の引き立て役として、軍国娘・吉岡里帆。生真面目でお国のために忠義を尽くすことに全身全霊をささげる。彼女がいつ、人間らしさを取り戻すのか、とちょっと期待していた。結局、敗戦が確定しても茫然自失。
もう少し、人間らしさ、娘らしさ、がちょっとでも出る演技ができたのなら、作品に深みが出ただろうに、、、。
2022年7月24日(日)鑑賞
スタッフ
監 督 五十嵐 匠
脚 本 五十嵐 匠
〃 柏田 道夫
プロデューサー 川口 浩史
撮 影 釘谷 慎治
美 術 黒瀧きみえ
装 飾 鈴村 高正
音 楽 星 勝
録 音 池田 雅
〃 藤丸 和徳
整 音 瀬川 徹夫
音響効果 大河原 将
照 明 山川 英明
編 集 宮島 竜治
衣 裳 大塚 満
メイク 薩广 綾子
製作担当 花山 康大
助監督 宮崎 剛
スクリプター 宮下こずゑ
視覚効果 松本 肇
原 案 田村 洋三
「沖縄の島守 内務官僚かく戦えり」
公開年月日:2022.07.22
上映時間:130分
製作会社:映画「島守の塔」製作委員会
(下野新聞社=神戸新聞社=琉球新報社
=沖縄タイムス社=毎日新聞社=サンテレビジョン
=とちぎテレビ=クイック=井上総合印刷
=ウィーンの森=ストームピクチャーズ
=トロッコフィルム)
配給:毎日新聞社=ポニーキャニオンエンタープライズ
キャスト
萩原 聖人 島田叡(沖縄県に於ける最後の官選知事)
村上 淳 荒井退造(沖縄県警察部長)
吉岡 里帆 比嘉凛(知事付き、沖縄戦時)
池間 夏海 比嘉由紀(凛の妹)
? 凛の母親
吉田 妙子 凛の祖母
? 由紀の同級生
? 島田の妻(神戸)
? 島田の娘(神戸)
? 島田の娘(神戸)
? 荒井の妻(沖縄)
? 荒井の父(栃木)
? 荒井の母(栃木)
? 荒井の姉あるいは妹(栃木)
勝矢 泉守紀(島田叡の前任の沖縄県知事)
榎木 孝明 牛島満(第三十二軍司令官・陸軍中将)
成田 浬 長勇(第三十二軍参謀長・陸軍少将)
水橋 研二 八原博通(第三十二軍高級参謀・陸軍大佐)
香川 京子 比嘉凛(戦後)
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