ぴくちゃあ通信

日本映画をメインにしたブログです。東宝映画を中心に古い作品から新しい作品まで、時には俳優を中心に話を展開します。

『侍タイムスリッパー』(2024:安田淳一)








 『侍タイムスリッパー』(2024:安田淳一)を、池袋シネマロサ・スクリーン1にて見る。1200円。
 素晴らしい!!!
 2月に見た『罪と悪』(2024:齊藤勇起)が今年の拾い物ベストワンかと思っていたら、それをはるかに上回る拾い物どころか、今年のベストワンと断言してもいい! 笑って、せつなく、涙ぐみ、殺陣の重厚さに酔いしれ、そして楽しく、エンターテインメントの最高作品といってもいいくらいだ。
 まず、脚本がすばらしい。最初に作品名を見た時、近頃はやりの「タイムスリップものか」と思ったが、とんでもない。重層な構成力で、飽きさせない。
 江戸末期の京都。会津藩士・高坂新左衛門と長州藩士・山形彦九郎が刃を交えた瞬間、突然の雷雨。目覚めた高坂新左衛門は町屋の裏通りにいた。人声がする通りに恐るおそる行ってみると、町人や武士たちが行きかっている。「江戸」という言葉が聞こえてきて、「京にいたはずが、今は江戸の町にいる?」
 実は京都撮影所の時代劇撮影現場にタイムスリップしたのだった。これが実にうまい設定。コロンブスの卵的発想。その撮影所で斬られ役俳優として生きる決心をする高坂。次第に認められだした頃、10年前に時代劇俳優をやめて、東京で活躍していた風見恭一郎が、時代劇復興を掲げて、主演俳優として戻ってくる。その相手役として、高坂が指名される。その理由とは、高坂の地道な向上心もあるが、風見恭一郎はなんと30年も前に、高坂と同じように撮影所にタイムスリップした山形彦九郎だったのだ。この設定がまた実にいいのだ。それが最後の真剣での迫力ある決闘にいきてくる。実に素晴らしい!!!
 これを見ずして、2024年の日本映画を語るなかれ!!!
2024年9月2日(月)鑑賞

       スタッフ
監督・脚本・撮影・照明・編集・他
            安田 淳一
制 作         清水 正子
音 声         岩瀬  航
 〃          江原 三郎
 〃          松野  泉
照 明         土居 欣也
 〃          はのひろし
時代衣装        古賀 博隆(東映京都撮影所衣装部)
 〃          片山 郁江(東映京都撮影所衣装部)
床 山         川田 政史(東和美粧)
助監督         高垣 博也
 〃          沙倉ゆうの
特 効         前田 智広
 〃          佃   光
殺 陣         清家 一斗(東映剣会)
美術協力        辻野  大
 〃          田宮 美咲
 〃          岡崎 眞理
公開年月日:2024.08.17
上映時間:131分
カラー/ビスタ/DCP
製作会社:未来映画社
撮影協力:東映京都撮影所
配給:未来映画社

       キャスト
山口馬木也       高坂新左衛門(会津藩士)
冨家ノリマサ      風見恭一郎
沙倉ゆうの       山本優子(助監督)
峰 蘭太郎       殺陣師・関本
庄野崎 謙       山形彦九郎(長州藩士)
紅  萬子       住職の妻・節子
福田 善晴       西経寺住職
井上  肇       撮影所所長・井上
安藤 彰則       斬られ役俳優・安藤
田村ツトム       錦京太郎(テレビ時代劇主演俳優)
多賀 勝一
吹上タツヒロ
佐渡山順久
Rene
柴田 善行
きらく尚賢
ムラサトシ
神原 弘之
五馬さとし
田井 克幸
徳丸 新作
泉原  豊
岸原  柊
戸田都 康
矢口 恭平
吉永 真也
楠瀬 アキ
佐波 太郎
高寺 裕司
江村 修平
山本 拓平
西村 裕慶
谷垣 宏尚
篠崎 雅美
夏守 陽平
橋本 裕也
大野 洋史
山内  良
宮崎恵美子
岩澤 俊治
雨音 テン
水瀬  望
石川 典佳
結月  舞
鈴木ただし
皷  美佳
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