ぴくちゃあ通信

日本映画をメインにしたブログです。東宝映画を中心に古い作品から新しい作品まで、時には俳優を中心に話を展開します。

『榮冠涙あり』(不二映画1931:鈴木重吉)

 『榮冠涙あり』(不二映画1931:鈴木重吉)を、国立映画アーカイブ(NFAJ)長瀬記念ホール OZUにて見る。4月8日(火)から始まった「撮影監督 三浦光雄」特集の1本。310円。

榮冠涙あり(110分 18fps・35mm・無声・白黒)
大学漕艇部の選手たちの恋と友情を描いた青春劇。鈴木傳明らが松竹を退社して設立した不二映画の第1作で、三浦光雄も追従して松竹から移籍。競技場で煌めく水面の美しさが賞賛される一方で、特殊レンズを使用してデフォルマシオン(対象を歪曲させる技法)を試みるなど、新技術を積極的に導入する研究熱心な側面が窺える。本作で初めてクレジット表記が「三浦光雄」となる。
(以上、国立映画アーカイブの解説より)

 再見。
 漕艇部が競技する隅田川沿いに、1931年11月1日にオープンした浅草松屋の7階建ての白い建物が見られる。
 漕艇部が佐原への遠征合宿でお世話になる旅館の娘をめぐって、由利と南の恋のさや当て。「復興した東京を見せたい」とのセリフ。1923年の関東大震災からの復興を意味している。
 二人の誘いに応じて上京してきた俊子との待ち合わせが両国駅。戦前から戦後にかけて、千葉方面からの最初の降車駅が両国駅だったからだろう。それは東海道線の新橋駅と同じ意味合いがあると思われる。
 それにしても、堅気の女性が、金持ち南の豪華なお屋敷に一泊するというのは、なんだかなあ。もちろん、お客様待遇で豪華な寝室に一人で寝るわけだが、戦前の倫理観を全く無視した設定、、、。
 結局、フカフカのベットでは眠れず、床に蒲団を敷いて浅い眠りにつく。翌日の朝早く、屋敷を逃げ出すようにして、由利とその姉が下宿しているところを訪ねる。ここでの庶民的な朝食ですっかり仲良くなる三人、、、。
 このあと、姉の恋愛からのひと悶着があり、ラストはお決まりの漕艇競技へ、、、。
 監督の鈴木重吉<すずき・しげよし>(1900.06.25~1976.10.08)は、1923年に明治大学商学部卒業、1923年に松竹キネマ入社。監督デビュー作が鈴木伝明主演の『土に輝く』(1926)。
 スポーツ万能俳優の鈴木伝明<すずき・でんめい>(1900.03.01~1985.05.13)は、1924年3月に明治大学商学部卒業。
 学年はひとつ違いで、大学も一緒。ウマがあったのか、二人は松竹蒲田を辞めて、不二映画を設立して、この作品が作ったわけだ。
2025年4月8日(火)鑑賞

       スタッフ
監 督        鈴木 重吉
脚 色        川口松太郎
原 作        久米 正雄
撮 影        三浦 光雄
美 術        関口 英雄
 〃         錦織  斌
監督補助       山田 房生
 〃         磯野 勝衛
 〃         久保田久雄
撮影補助       佐藤 義一
 〃         林田 重雄
 〃         髙井 四郎
美 髪        ハリウッド美容院
現像焼付       男澤  肅
漕法指導       明治大斈短艇
製作年月日:1931.12.31
上映時間:110分
サイレント/モノクロ/スタンダード/35mm
製作会社:不二映画
配給:松竹キネマ

       キャスト
鈴木 伝明      由利孝一
英 百合子      その姉直江
月田 一郎      南四郎
小村新一郎      その兄一郎
木村 健児      その父泰三
池上喜代子      俊子(佐原の旅館・ちとせ屋の娘)
横尾泥海男      短艇部員・人見
吉谷 久雄      短艇部員・川島
関  時男      短艇部員
山口  勇      選手
森  幸司      〃
三倉  博      〃
横山 五郎      〃
中村順一郎      〃
平田 義雄      〃
青野 重雄      〃
山田 房生
石田 良吉
山本 冬郷      コーチャー

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