ぴくちゃあ通信

日本映画をメインにしたブログです。東宝映画を中心に古い作品から新しい作品まで、時には俳優を中心に話を展開します。

02月14日、隆大介(2011)

 2月14日は、隆大介(りゅう だいすけ)さんの誕生日です。1957年生まれの54歳になりました。おめでとうございます。東京都出身。東京都立大森高等学校、横浜放送映画専門学校(現:日本映画学校)卒業。無名塾一期生。
 映画デビューは、『姿三四郎』(1977:岡本喜八)の端役で、本名(張明男)で出演。
 隆大介となってからは、『雲霧仁左衛門』(1978:五社英雄)、『闇の狩人』(1979:五社英雄)と連続出演。
 1980年、『影武者』(黒澤明)では、織田信長に抜擢され、一躍脚光を浴びる。第23回ブルーリボン賞、第4回日本アカデミー賞の新人賞を受賞。
 その後、『日本の熱い日々 謀殺・下山事件』(1981:熊井啓)、『幻の湖』(1982:橋本忍)、『遠野物語』(1982:村野鐵太郎)などに準主演、『国東物語』(1985:村野鐵太郎)では大友義鎮に扮して主演する。
 思えば、この頃が隆大介が役者として、一番のっていた時で、以後は無名塾の1年後輩である役所広司がスターダムにのし上がり、2年後輩である益岡徹にも追い越され、やや精彩を欠いている。その典型的な例が『雨あがる』(2000:小泉堯史)である。
 隆大介は犬山半太夫に扮し、藩邸の殿様・永井和泉守重明(三船史郎)の前で三沢伊兵衛(寺尾聡)と試合をする藩士第二番手として登場。いかにも強そうな武士ではあるが、伊兵衛の前ではあえなく「参った!」
 黒澤明脚本の遺稿映画化であるから、主役級の俳優がゲストとしてさりげなくワンシーン出演ということも有り得る。でも、この作品の隆大介は、彼の俳優としての現在の位置を如実に表しているような気がしてならない。
 マイペースで着実に俳優として仕事をこなしているのだろうが、もうひとまわりスケールアップしてはばたいてほしい。それだけ存在感あふれる人だし、力のある俳優なんだから。
 翌年の『獅子の血脈』(2001:望月六郎)では、石原良純の敵・連心会の会長を眼光鋭く演じていました。サディストの裏腹で幼児プレイにはまっているエグイ役でした。
 その後、『修羅の群れ』(2002:辻裕之)、『荒ぶる魂たち』(2002:三池崇史)、『新・仁義の墓場』(2002:三池崇史)、『新仁義なき戦い/謀殺』(2003:橋本一)、『新・日本の首領』(2004:高瀬將嗣)、などに出演。
 隆大介さんの映画最近作は、
カムイ外伝』(2009:崔洋一)、
『孤高のメス』(2010:成島出)、
君が踊る、夏』(2010:香月秀之)、
です。
 『カムイ外伝』では備中・松山藩国家老の柏原達守<かしわばら みちやす>に扮して主君・水谷軍兵衛(佐藤浩市)へのお世辞を忘れない役回り、
『孤高のメス』では立松刑事に扮し、
君が踊る、夏』では主人公・寺本新平(溝端淳平)の父親・寺本新太郎に扮していました。
 『君が踊る、夏』での農業を営む武骨な父親をいい味で演じていたので、これを契機に上昇気流に乗ってほしいと願っています。
 頑張れ!隆大介!

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