『明烏　あけがらす』(2015：福田雄一)

　『明烏　あけがらす』(2015：福田雄一)を新宿バルト９・シアター５にて見る。1100円。
　今年見た中では、今のところ一番おもしろい。ゲラゲラ笑いどおしだった。
　電車だけしか集まらない品川でひっそり営業しているホストクラブ「明烏」。そこで働く指名ゼロの最下位ホスト・ナオキは明日までに借金1000万円を返済しなければならない。さあ、どうする。
　セットは３杯だけ。主にホストクラブの事務所兼控室。たまにお客の相手をする店内が登場。それと事務所の外の品川べりの屋形船係留場。ほとんどが事務所でお話が進行する。登場人物はお客の女性陣数名を除くと下記のキャスト９名のみ。
　特に明子に扮した吉岡里帆の芸達者ぶりは特筆もの。今年の新人賞候補である。
　主人公・菅田将暉の成長ぶりも頼もしい。昨年は私の助演男優賞であったが、今年はこの作品のみで主演男優賞をあげてもいいくらいの好演ぶりである。
　福田雄一監督、『コドモ警察』(2013)、『HK／変態仮面』(2013)、『俺はまだ本気出してないだけ』(2013)、『薔薇色のブー子』(2014)、『女子ーズ』(2014)、と続いての今作。絶好調である。

５月20日(水)鑑賞

　　　　　　キャスト
菅田　将暉　　　　ナオキ(借金返済に追い込まれる最下位ホスト)
城田　　優　　　　アオイ(チャラくてバカだが人気抜群のホスト)
若葉　竜也　　　　ノリオ(真面目ホスト)
吉岡　里帆　　　　明子(料金を払えずホストクラブに居残っている青森からの家出少女)
柿澤　勇人　　　　レイ(店長から呼ばれた切り札ホスト)
松下　優也　　　　ヒロ(歌舞伎町に移籍するNo.1ホスト)
新井　浩文　　　　山崎(ナオキを追い込む借金取り)
ムロツヨシ　　　　アキラ(「明烏」の店長)
佐藤　二朗　　　　五郎(ナオキの父親)