ぴくちゃあ通信

日本映画をメインにしたブログです。東宝映画を中心に古い作品から新しい作品まで、時には俳優を中心に話を展開します。

『エルネスト』(2017:阪本順治)






 『エルネスト』(2017:阪本順治)をユナイテッド・シネマ豊洲スクリーン5にて見る。1000円。
 1962年4月、日系ボリビア人の青年フレディ前村は、祖国の貧しい人々のために医師になるため、キューバに留学。しかしボリビアで軍事クーデターが起こると、フレディは“革命支援隊”への参加を決意。ゲバラから“エルネスト”の戦士名を授けられ、ボリビアでのゲリラ活動へと身を投じていく、、、。
 なんで今頃、ボリビアの革命戦士の話を、阪本順治が撮るの?、という疑問が見る前にはあった。しかし、見てみると、なるほどこれはこの事実を映画化して広く伝えなければならない、という監督の意気込み・情熱が感じられる力作であった。
 フレディが革命戦士とならざる得ない状況を、淡々と丁寧に描いている。ひとりの希望に満ち溢れた医学生の勉学に勤しみながらも、ほんのわずかな時間を淡い恋愛にも浸るという青春映画でもある。祖国の危機的状況に直面して、悩みながらも勉学の道を投げ出してまでも、貧しい人々を助けたい一心で、革命戦士へと身を投じる純粋さ。
 オダギリジョーボリビア人になりきっていて、演技賞ものでした。

 お薦めの逸品です。

2017年10月14日(土)鑑賞。
      キャスト
オダギリジョー           フレディ前村ウルタード
                  (戦士名:エルネスト・メディコ)
永山 絢斗             森記者(中国新聞)
田中幸太朗             矢口(広島県庁職員・スペイン語通訳)
斉藤陽一郎             外務省中南米課職員
フアン・ミゲル・バレロ・アコスタ        チェ・ゲバラ
ロベルト・エスピノーサ・セバスコ        フィデル・カストロ
ルイス・マヌエル・アルバレス・チャルチャバル  グスタボ
アルマンド・ミゲール              ホセ(学生から革命戦士へ)
ヤスマニ・ラザロ                アレハンドロ(医学生)
ダニエル・ロメーロ・ピルダイン         ハシント(医学生)
ジゼル・ロミンチャル              ルイサ(シングルマザー学生)
アレクシス・ディアス・デ・ビジェガス      ホアキン(革命小隊長)
ミリアム・アルメダ・ビレラ           タニア(革命女性戦士)
エンリケ・ブノエ・ロドリゲス          ベラスコ(医学生、ルイサの元恋人)