ラピュタ阿佐ヶ谷にて『化け猫御用だ』(大映京都1958:田中徳三)を観る。化け猫騒動を盛り込んだ明朗時代劇スリラー、59分。
長崎奉行(南条新太郎)の留守宅をあずかる奥方(橘公子)と奉行の弟(梅若正二)は、奉行に恨みを持つ悪者(伊沢一郎)たちから若君を護るために奥方が化け猫に扮すという趣向。
猫泥棒までする忠義の腰元・近藤美恵子は、やはり時代劇がピッタリくる。ハツラツとしていた。
田中徳三のデビュー作。しかし、その演出はもう何本も撮っているような安定感がある。そのデビューを祝ってか、市川雷蔵が火の用心夜回り役でカメオ出演、セリフまである。それに対して、中田ダイマル・ラケットの目明かしが、「夜回りにしておくのはもったいない」と突っ込みを入れている。
楽しい作品であった。