ぴくちゃあ通信

日本映画をメインにしたブログです。東宝映画を中心に古い作品から新しい作品まで、時には俳優を中心に話を展開します。

「千匹のハエ」



 きょう8月15日の終戦記念日に合わせて、朝日新聞の社説に“「千匹のハエ」を想像する”と題して、『陸に上った軍艦<オカニアガッタグンカン>』(2007:山本保博)を紹介していました。
 31歳で召集された新藤兼人が1年半ほどの軍隊生活で体験したことをセミドキュメンタリーで描いた作品です。そのなかのエピソードにハエ千匹捕まえたら、褒美として一泊の外泊が許される、というのがありました。
 本土決戦に備えて鯉の稚魚1万匹を池に放って育てます(食べられるまでに数年かかる)。その餌としてハエ千匹なのです。こんな作戦をまじめに実行させる軍隊というところの理不尽さ、バカバカしさ。そんな話が満載の作品で、違った視点からの反戦映画としてもすぐれています。ぜひ、ご覧ください。