フィルムセンターにて『弥次喜多道中』(大映京都1956：斎藤寅次郎)を見る。「特集・逝ける映画人を偲んで 2007－2008」、林成年追悼の１本。500円。
弥次郎兵衛・市川雷蔵、喜多八・林成年のコンビで繰り広げる東海道中もの。主役二人よりも脇の花菱アチャコ、山茶花究、堺駿二、そして浪人の光岡龍三郎、上田寛のほうが断然おもしろい。
さらに、『真昼の暗黒』『必死の逃亡者』『邪魔者は殺せ』など、当時の映画題名がダジャレとしてふんだんに使われていて、それだけで楽しくなってしまう。
膨大な斎藤寅次郎作品群のほんの一部しか見ていないが、今まで見た作品の中では一番おもしろいといってもいいかな。
借金取立ての米屋に扮した石井富子を発見して、もう50年以上も現役を続けているんだなあ、と感慨にふける。この作品出演者で今も現役を続けているのは、石井富子と島倉千代子、そしてセリフなしで島倉の側に常にいた市田ひろみ、ぐらいかな。
