『さんかく』(2010：吉田恵輔)をヒューマントラストシネマ渋谷シアター１にて見る。1000円(水曜日)、パンフレット700円。
高岡蒼甫と田畑智子が同棲中のアパートに夏休みの期間中に滞在する妹・小野恵令奈。やがて微妙な三角関係に。
芸達者な二人が、可憐な顔をした小悪魔に振り回されるさまがおもしろい。その気があると思い込んだ高岡は、田畑智子と別れて田舎まで小野恵令奈に会いに行く。田畑は高岡とよりを戻そうとストーカーになってしまう。
結局は、三人ともバラバラになってしまうのだが、その悲喜劇ぶりがいいバランスをたもってしっかりと見せてくれる。
吉田恵輔監督、『純喫茶磯辺』(2008)では麻生久美子に胸元の開いたミニドレスを着せて男たちの反応ぶりを巧みに描き、今回は小野恵令奈にキャミソールとショートパンツを着せて高岡蒼甫の困惑ぶりを楽しげに演出している。それは観客へのサービスと思わせながら、しっかりと人間を描き込んでいるしたたかな演出力。今後の作品が楽しみである。
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