ぴくちゃあ通信

日本映画をメインにしたブログです。東宝映画を中心に古い作品から新しい作品まで、時には俳優を中心に話を展開します。

『東京オアシス』(2011:松本佳奈、中村佳代)




 『東京オアシス』(2011:松本佳奈、中村佳代)をヒューマントラストシネマ有楽町シアター2にて見る。1000円(ファーストデイ)、パンフレット700円。
 カメラは車窓から夜間の東京を映し出す。杉並から新宿、都心、湾岸、かなり長い。動きが止まり、コンビニで買い物をする加瀬亮をとらえる。それほど広くない店内をくまなく歩き回り、やがて商品を手に取り選び出す。3~4点のわずかな買い物、それをカメラは延々と追う、うんざりするほど。ここで悪い予感が走った。その予感は的中し、「あーあ、」というため息ばかりが出て、長ーい、長ーい83分がやっと終わった。
 主人公と思われる小林聡美加瀬亮と出会い、次に原田知世と出会い、最後に黒木華と出会う。その心のさすらい、やがて何かを悟ったかのような終わり方。
 昨年の同じ11月1日に見た『マザーウォーター』(2010:松本佳奈)でも何にも物語が始まらない、でも日常のささやかな生活感があった。今回は東京、という捉えどころのないタイトルを掲げた段階で失敗してしまったようである。東京に住む人々の精神世界を描くには、作者たちの表現力があまりにも未熟でありすぎた。もっともっと、具体的なストーリーを描く修行を重ねるべきである。
 本年度の「観客がっかり大賞」はこれにて決定!

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