ぴくちゃあ通信

日本映画をメインにしたブログです。東宝映画を中心に古い作品から新しい作品まで、時には俳優を中心に話を展開します。

『舞妓はレディ』(2014:周防正行)




 『舞妓はレディ』(2014:周防正行)を、ユナイテッド・シネマ豊洲スクリーン2にて見る。1000円、パンフレット720円。
 田舎から出てきた少女・西郷春子の「舞妓になりたい!」という思いを、周りの人々が厳しくもあたたかく応援して、一人前の舞妓として成長するお話。題名の通り、『マイフェア・レディ』の翻案ものであることは言うまでもない。
 楽しいミュージカルで大いに満足。主演の上白石萌音(かみしらいし もね)の表情がいい。歌も踊りもバツグンに素晴らしい。難点をあげれば背が低いことぐらい(高校2年で152cm)。この身長の低さが2011年「第7回東宝シンデレラオーディション」では審査員特別賞になってしまったのかもしれない。ちなみにこの時のグランプリは2歳下の妹・上白石萌歌(かみしらいし もか)で身長160cm。
 ともあれ、今回の作品で本格的主演デビューといってもいいわけで、長澤まさみ以上のスターになることは間違いない。大事に育てていってほしいものである。
 共演陣はみなさんベテランばかりで、いまさら誉めることもないくらい、うまい。
 そんな中で、女将・小島千春(富司純子)が回想する舞妓時代に扮した大原櫻子の歌唱力がすばらしい。昨年『カノジョは嘘を愛しすぎている』(2013:小泉徳宏)のヒロインデビューした時も、歌がうまいと思ったが、より上手になったようだ。これに演技力がついていけば、楽しみな女優さんになると思う。
 周防正行監督、久しぶりのコメディで、以前のようなオーバーアクションで笑いをとる演出がなくなり、大人の洗練されたしゃれた笑いへと進化していて今後がさらに楽しみである。
 お薦めの逸品です。