『蜜蜂と遠雷』(2019:石川慶)を、ユナイテッド・シネマ豊洲スクリーン8にて見る。1000円。
3年に一度の開催である芳ヶ江国際ピアノコンクール。それに挑む4人の若手ピアニストの葛藤と成長を描いている。
圧倒的に演奏シーンがすばらしい。そしてそこに至る4人の行動、葛藤、さりげない表情、それらをドキュメンタリータッチで描き撮った石川慶の演出がすばらしい。前作の『愚行録』(2017)、演出は良かったが、内容が愚かな人物のオンパレードでちっとも共感できなかった。しかし、今回は全面的に共感でき、コンサート会場の聴衆とともに一体化してしまった。
月光を見ながら栄伝亜夜と風間塵が連弾するシーンはワクワクして気分が高揚する。あるいは、オーケストラとの練習がうまくいかず落ち込んでいるマサルとその彼を励ます亜夜、このシーンもすばらしく感動的であった。
それにしても、三人が最終選考で演奏した曲は、初めて聴くものばかりで、大いに視野が広がった。
マサル・カルロス・レヴィ・アナトールが、プロコフィエフの「ピアノ協奏曲 第3番 ハ長調」。
風間塵が、バルトークの「ピアノ協奏曲第3番 ホ長調」。
栄伝亜夜が、プロコフィエフの「ピアノ協奏曲 第2番 ト短調」。
10月4日(金)鑑賞
スタッフ
監 督 石川 慶
製 作 市川 南
エグゼクティブプロデューサー 山内 章弘
プロデューサー 佐藤 善宏
〃 石黒 裕亮
〃 加倉井誠人
ラインプロデューサー 大西 洋志
原 作 恩田 陸
「蜜蜂と遠雷」(幻冬舎刊)
脚 本 石川 慶
美 術 我妻 弘之
撮影監督 ピオトル・ニエミイスキ
編 集 石川 慶
〃 太田 義則
音響効果 柴崎 憲治
音楽プロデューサー 杉田 寿宏
演 奏 東京フィルハーモニー交響楽団
VFXスーパーバイザー 廣田 隼也
スクリプター 藤島 理恵
スタイリスト 高橋さやか
ヘアメイク 酒井 夢月
照 明 宗 賢次郎
製作担当 相良 晶
装 飾 篠田 公史
録 音 久連石由文
助監督 川口 浩史
ピアノ演奏 河村 尚子(栄伝亜夜)
〃 福間洸太朗(高島明石)
〃 金子三勇士(マサル)
〃 藤田 真央(風間塵)
プロダクション統括 佐藤 毅
劇中音楽 篠田 大介
課題曲「春と修羅」作曲 藤倉 大
宣伝プロデューサー 土肥 直人
〃 宮 千香子
配 給 東宝
製作プロダクション 東宝映画
製 作 映画「蜜蜂と遠雷」製作委員会
キャスト
松岡 茉優 栄伝亜夜
松坂 桃李 高島明石
森崎ウィン マサル・カルロス・レヴィ・アナトール
鈴鹿 央士 風間塵
臼田あさ美 高島満智子(明石の妻)
ブルゾンちえみ 仁科雅美(明石の元同級生で明石のドキュメンタリーを撮る)
福島 リラ ジェニファ・チャン(コンクール出演者)
眞島 秀和 ピアノ修理職人の男(明石の知り合い)
キタキマユ 栄伝亜夜の母親
芹澤 興人 ピアノ調律師
? ピアノ調律師
片桐はいり コンクール会場のクローク係
光石 研 菱沼忠明(「春と修羅」の作曲家)
平田 満 田久保寛(会場のステージマネージャー)
アンジェイ・ヒラ ナサニエル・シルヴァーバーグ
(審査員、ジュリアード音楽院教授、マサルの師匠)
斉藤 由貴 嵯峨三枝子(コンクール審査委員長)
鹿賀 丈史 小野寺昌幸(世界最高峰のマエストロ)