『三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実』(2020:豊島圭介)を109シネマズ木場シアター1にて見る。1400円(プレゼント)。
1969年1月の安田講堂陥落の時、私は高校1年。東大入試中止で東北大に優秀な受験生がドドっと押し寄せたため、我が高校の東北大合格者数が前年の32名から1桁台に落ちてしまった。そんなことも影響したのか、高校2年から3年にかけて学園闘争が吹き荒れた。
左翼にあらざれば人にあらず、てな風潮の中で、右翼である三島由紀夫は、最も唾棄すべき存在。
高校3年の時の割腹事件は、世界史の先生(高教組の組合員)がニコニコしながら授業冒頭に知らせてくれた。その時の我々は「遂にあのバカがやってくれたか!」と喝采を挙げたものだった。
それはこの映画の主人公・芥正彦と同じ心情だったかもしれない。もちろん、芥のような明晰な論理の裏づけがあるわけではなく、上っ面だけの感情ではあったが、、、。
それにしても、この映画に登場する人びとは、なんと論理的に物事を考え、それを即座に言葉に発していることか。天才・三島由紀夫は当然のことだが、三島の前で臆することなく、丁々発止とディスカッションを繰り広げる芥正彦も天才と言える。この映画の真の主人公でもある。
『女の園』(1954:木下惠介)、『日本の夜と霧』(1960:大島渚)、『若者たち』(1967:森川時久)、に続くディスカッション映画の誕生である。
3月25日(水)鑑賞。
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