以上、『颱風<タイフーン>』(1914:レジナルド・バーカー)より
『颱風<タイフーン>』(1914:レジナルド・バーカー)を、国立映画アーカイブ 長瀬記念ホール OZUにて見る。「サイレントシネマ・デイズ2023」の1本。310円。
颱風タイフーン
The Typhoon
(63分・16fps・35mm・無声・白黒)
1914(米国:ニューヨーク・モーション・ピクチャー)
パリで諜報活動を行う日本人エリート(早川)が、恋人との別れ話がもつれて破滅するまでを描く。LAの日本人劇団でキャリアを始めた早川雪洲は、アメリカ人観客も呼べる企画として、当時欧米で評判の舞台「タイフーン」を選択。彼の芝居に目を留めたプロデューサーのトーマス・H・インスから映画版での主演を提案されたことを機にハリウッド・スターへの道を歩み始める。
以上、国立映画アーカイブの解説より
上映前に、岡島尚志館長より約15分ぐらいの解説あり。歴史的資料は、研究により日々更新されており、過去の活字書物よりも、ネットなどの情報のほうが正しい場合もある。早川雪洲の生まれた年も、彼の自伝を信じて紹介されていたが、それは間違いだった、ということがその後の研究で判ってきている。
と、いうようなことを語っていた。確かに1989年生まれと書かれている書物やネットデータベースが多いが、実際は1986年生まれらしい。
舞台は日本から始まる。内閣秘書官かなんかの紹介状を持って、意気揚々と日本人青年が外国へ向かって旅立つ。
一方、パリでは、ニトベ・トコラモ(早川雪洲)が諜報活動を行っていて、その報告書を作成中。そこへやって来た恋人の踊子(グラディス・ブロックウェル)との痴話げんかの末、トコラモが絞殺してしまう。知らせを聞いて駆けつけた吉川男爵などの日本人たち。自首するというトコラモを止める。大事な報告書作成の仕事に専念しろ、身代わりを出そう。誰がいいか、、、。そこに居合わせた冒頭の青年(ヘンリー・小谷)が御国のためにと、名乗り出る。
裁判ではすったもんだの末、男爵の書いた筋書き通りに、青年が死刑判決。すぐにギロチンとなる。直後、警察がなぜかしら真実を突き止めて、トコラモを逮捕すべく向かったが、彼は自責の念にかられて自死、、、。
とまあ、こんなあらすじだが、字幕タイトルが異常に少なくて、細かなやり取りがよくわからない。日本だったら弁士がいて、それらの会話を補うのだろうが、1914年当時のアメリカの上映はどうだったんだろうか、、、。
それにしても、当時の早川雪洲は目鼻立ちがキリッとした顔立ちで、この作品が大ヒットしたのもなんとなくわかる。
2023年10月3日(火)鑑賞
スタッフ
監 督 レジナルド・バーカー
原 作 レンジェル・メニヘールト
製 作 トーマス・H・インス
キャスト
早川 雪洲 ニトベ・トコラモ
グラディス・ブロックウェル 踊子か舞台女優
フランク・ボゼーギ 踊子の友人(?)
ヘンリー・小谷 青年・ヒロナリ
栗原喜三郎(トーマス・栗原) 吉川男爵
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