ぴくちゃあ通信

日本映画をメインにしたブログです。東宝映画を中心に古い作品から新しい作品まで、時には俳優を中心に話を展開します。

『紙屋悦子の青春』(2006:黒木和雄)



 池袋・新文芸坐にて「気になる日本映画達<アイツラ>2006」の1本『紙屋悦子の青春』(2006:黒木和雄)を見る。
 こんなに面白いとは思わなかった。短いセンテンスで進む会話、微妙な間、小津の映画のようだ。違うのはカメラ据えっぱなし、こちらは溝口健二のよう。
 小林薫本上まなみ原田知世永瀬正敏松岡俊介らがほんとにうまい。日常のさりげない会話から戦争の悲劇が垣間見られ、見るものの心を打つ。傑作である。