『新しい背広』(東宝1957:筧正典)のなかで、井の頭線が登場する。
小林桂樹が住んでいるところが池ノ上駅。彼の同僚で恋人・八千草薫の自宅が高井戸駅。現在の駅ホームは、環状8号線を跨いだ高架になっている。その当時(1956~57年)も線路は高いところを走っており、ホームから階段を降りたところが高井戸駅入口となっている。
八千草薫の自宅は本当に閑静な住宅街。母親も夏川静江だから、小林桂樹が借りている池ノ上の大家・岸輝子とは好対照。山の手と下町ぐらいの違い。でも、我が江東区から見れば、どっちも山の手、大差ないのだ。