フィルムセンターにて『浮雲日記』(東宝1952:マキノ雅弘)を見る。500円。
時は明治22年、条約改正問題から自由民権運動へと発展していった頃、学問を志して上京した青年・重光彰。彼に恋する着物姿で古風な花柳小菊、洋装でモダンな宮城千賀子。重光と自由民権運動を風刺唄で展開する田崎潤、その妹・若山セツ子。宮城の夫となるバカ若様・田中春男。彼らが繰り広げる群像劇と言ってもいい。
開巻、明治の街並みのセットは、当時の雰囲気をよく出していて、物語に引き込まれてしまう。主人公の重光彰は、なかなかの好青年で、他に名前を見ないのはどうしたんだろう。