ぴくちゃあ通信

日本映画をメインにしたブログです。東宝映画を中心に古い作品から新しい作品まで、時には俳優を中心に話を展開します。

『クライマーズ・ハイ』(2008:原田眞人)

 ユナイテッド・シネマ豊洲8にて『クライマーズ・ハイ』(2008:原田眞人)を見る。1500円(会員割引)。パンフレット売り切れ。
 日航機行方不明第一報が入った瞬間からの新聞記者たちの動きがおもしろい。その動きを躍動感あふれるフラッシュバックで切り取った原田眞人の手腕はすごい。
 しかし、面白みもここまで。日がたつにつれ、新聞報道のネタ切れと同様に、映画が停滞してしまう。
 一発逆転を狙ったスクープも決断力のなさで、取り逃がしてしてしまう。このスクープで大いなるカタルシスが高揚するはずなのに、逆にしぼんでしまった。残念である。
 ひとつ、きになることがある。悠木と息子との関係である。空港で息子をひとり飛行機に乗せる。あれは墜落したジャンボ機ではなかったのか?悠木の指が乗客名簿をたどって、ひとりの名前を確認して、絶望的な表情になる。あれは息子の名前を確認したということではなかったのか?それなのに、現代のニュージーランドでなんで「悠木農場」を妻子とともに営んでいるのだろうか?