『死んでもいい』(1992：石井隆)

以上、『死んでもいい』(アルゴプロジェクト＝サントリー1992：石井隆)より

　『死んでもいい』(アルゴプロジェクト＝サントリー1992：石井隆)を、国立映画アーカイブ(NFAJ)長瀬記念ホール OZUにて見る。「逝ける映画人を偲んで 2021-2022」特集の１本。310円。

死んでもいい(117分・35mm・カラー)
追悼：(監督・脚本)石井隆
　名美(大竹)に激しく惹かれた信(永瀬)は、彼女の夫(室田)が営む不動産屋で働きはじめ、ある日モデルハウスで名美を犯す。破滅的な三角関係を描いた石井隆の一般映画デビュー作。石井は劇画家として活躍しつつ、脚本家としてロマンポルノを中心に腕を振るい、監督作品でも人間の性愛のドラマを描き続けた。
(以上、国立映画アーカイブの解説より)

　再見。
　石井隆が脚本を書いた『天使のはらわた　赤い教室』(1979：曽根中生)以降の土屋名美・村木哲郎コンビの隠微な退廃的世界に慣れ親しんでいたので、この『死んでもいい』は大竹しのぶの過剰な演技が前面に出すぎて、ちょっと微妙だなという印象。今回再見しても、永瀬正敏が最初の出会いは、悪ぶっていて乱暴であったのに、後半になるにしたがって純情青年のようになってしまい、これまた微妙。
　石井隆の永遠のヒロイン・名美は、演技力はあまりなくとも、存在そのものが名美として生きる人がいいなあ、と再確認した、、、。
2023年８月12日(土)鑑賞

　　　　　　　スタッフ
監督・脚本　　　　　　石井　　隆
原　作　　　　　　　　西村　　望「火の蛾」(立風書房1980年３月発行、のち徳間文庫)
企画協力　　　　　　　佐々木志郎
　〃　　　　　　　　　宮坂　　進
製　作　　　　　　　　伊地智　啓
プロデューサー　　　　榎本　　靖
撮　影　　　　　　　　佐々木原保志
美　術　　　　　　　　細石　照美
音　楽　　　　　　　　安川　午朗
録　音　　　　　　　　本田　　孜
照　明　　　　　　　　金沢　正夫
編　集　　　　　　　　菅野　善雄
助監督　　　　　　　　横山　浩幸
制作担当　　　　　　　市川　隆治
宣伝プロデューサー　　関根　房江
製作主任　　　　　　　岡　　英祐
制作デスク　　　　　　柏木　知子
撮影助手　　　　　　　佐藤　和人
　〃　　　　　　　　　柳田　裕男
　〃　　　　　　　　　寺田　緑郎
撮影応援　　　　　　　相馬　健司
　〃　　　　　　　　　北　　信康
　〃　　　　　　　　　藤井　昌之
照明助手　　　　　　　小川　　満
　〃　　　　　　　　　小野　英仁
　〃　　　　　　　　　重田　全史
　〃　　　　　　　　　大塚　俊彦
　〃　　　　　　　　　高丸　賢一
美術助手　　　　　　　上原　堅二
　〃　　　　　　　　　西山　智子
　〃　　　　　　　　　岩崎　由香
装　飾　　　　　　　　小林　健三
小道具　　　　　　　　福村　彰彦
　〃　　　　　　　　　下口　純子
　〃　　　　　　　　　大野　直宏
編集助手　　　　　　　青山　昌文
ネガ編集　　　　　　　三陽編集室
録音助手　　　　　　　平良　栄章
　〃　　　　　　　　　田中　博信
　〃　　　　　　　　　辻　陽一郎
音響効果　　　　　　　福島　行朗
記　録　　　　　　　　松葉　摂胡
監督助手　　　　　　　佐藤　公俊
　〃　　　　　　　　　阿知波　孝
ヘアメイク　　　　　　尾藤みちよ
スタイリスト　　　　　勝俣　淳子
スタイリスト助手　　　中村　和子
衣　裳　　　　　　　　松本美奈子(第一衣裳)
スチール　　　　　　　安保　　隆
　〃　　　　　　　　　渡部　　政
特殊効果　　　　　　　小林　正己
技　闘　　　　　　　　斉藤　英雄
車　輛　　　　　　　　松尾　正善
　〃　　　　　　　　　斉藤　治利
　〃　　　　　　　　　中島　常起
　〃　　　　　　　　　遠藤　誠一
　〃　　　　　　　　　斉藤　　龍
宣伝美術・メインタイトル
　　　　　　　　　　　ミルキー・イソベ(ペヨトル工房)
製作進行　　　　　　　小宮　孝一
　〃　　　　　　　　　工藤　広志
　〃　　　　　　　　　樺沢千鶴子
Special thanks　　　　会津　直枝
　〃　　　　　　　　　岡本　史雄
　〃　　　　　　　　　黒川　元晴
　〃　　　　　　　　　ディレクターズ・カンパニー
協　力　　　　　　　　ブラントボックス
　〃　　　　　　　　　東京サウンド企画
　〃　　　　　　　　　スノーファクトリー
　〃　　　　　　　　　第一衣裳
　〃　　　　　　　　　東宝ビルト
　〃　　　　　　　　　日本コダック
 IMAGICA
福島音響
公開年月日：1992.10.10
上映時間：117分
カラー／ビスタ／35mm
製作会社：アルゴプロジェクト＝サントリー提携
配給：アルゴプロジェクト

　　　　　　　キャスト
大竹しのぶ　　　　　　土屋名美(土屋英樹の妻)
永瀬　正敏　　　　　　平野信(江東区出身)
室田日出男　　　　　　土屋英樹(土屋不動産社長)
奥村　公延　　　　　　村上(土屋不動産の古参社員)
田中　　忍　　　　　　リエ(新宿にスカウトされたホステス)
賀田　裕子　　　　　　ママ
小形　雄二　　　　　　馬場(市議会議員)
清水　美子　　　　　　保険勧誘員
岩松　　了　　　　　　40代のオカマ
竹中　直人　　　　　　30代のオカマ
飯島　大介
速水　典子
高野　史郎
岡村　洋一
中村　銀次
駒友　希恵
五十嵐みのり
植木　悠太

第33回ギリシャ・テッサロニキ国際映画祭　最優秀監督賞（石井　隆）
第10回イタリア・トリノ国際映画祭　審査員特別賞（準グランプリ）
1992年第66回キネマ旬報ベスト・テン　脚本賞（石井　隆）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　主演女優賞（大竹しのぶ）
第47回1992年毎日映画コンクール　日本映画優秀賞
　　　　　　　　　　　　　　　　田中絹代賞（大竹しのぶ）
　　　　　　　　　　　　　　　　最優秀録音賞（本田　孜）
第35回1992年ブルーリボン賞　助演男優賞（室田日出男）
第18回おおさか映画祭　主演女優賞（大竹しのぶ）
　　　　　　　　　　　撮影賞（佐々木原保志）
第14回1992年ヨコハマ映画祭　助演男優賞（室田日出男）
　　　　　　　　　　　　　　最優秀撮影賞（佐々木原保志）
　　　　　　　　　　　　　　審査員特別賞（スタッフ）
第７回高崎映画祭　最優秀主演男優賞（永瀬正敏）
1992年第66回キネマ旬報ベスト・テン　第５位
1992年映画芸術ベストテン　第３位
第18回おおさか映画祭ベストテン　第４位
第14回1992年ヨコハマ映画祭ベストテン　第４位