以上、『658km、陽子の旅』(2023:熊切和嘉)より
『658km、陽子の旅』(2023:熊切和嘉)を、テアトル新宿にて見る。1300円。
引きこもり状態の陽子のもとに、従兄から父親が死んだという知らせ。強引に青森へ行く乗用車に押し込まれて出発。明日の午後が出棺。途中のサービスエリアで茂の息子が怪我。その治療のために病院へ行ってる間に、戻ってきた陽子。お金は車中に置きっぱなしのバックの中。携帯は前日壊れたばかり。小銭がわずか2000円ちょっと。置き去りにされたと思い、ヒッチハイク開始。
最初は、コミュ症気味の陽子に感情移入できないなあ、と思っていた。特にアパートでの暗く怠惰な生活の執拗なまでの描写にはウンザリ。だが、それが後半、逆に陽子への愛おしさに変化することに効いてくる。様々な人たちに邪険にされながらも、なんとか青森へたどり着きたい一心で、食らいつく。そして多くのやさしい人たちと触れ合うことにより、陽子の心も開かれていき、最後のひとり語り的に、18歳から42歳までの人生をさらけ出す。
やっとの思いでたどり着いた実家。彼女が来ると信じて出棺を待ってくれていた茂たちのやさしさ。疲れ果てた陽子の背中に、少しばかりの光明が見えてきたようだ。
お薦めです。
2023年8月17日(木)鑑賞
スタッフ
監 督 熊切 和嘉
共同脚本 室井 孝介
〃 浪子 想
原 案 室井 孝介
製 作 中西 一雄
〃 押田 興将
〃 松本 光司
プロデューサー 小室 直子
〃 松田 広子
撮 影 小林 拓
美 術 柳 芽似
装 飾 柳 芽似
持道具 柳 芽似
音 楽 ジム・オルーク
エンディングテーマ ジム・オルーク「Nothing As」
石橋英子「Nothing As」
録 音 吉田 憲義
照 明 赤塚 洋介
編 集 堀 善介
衣 裳 宮本 茉莉
ヘアメイク 河本 花葉
ラインプロデューサー 齊藤 有希
制作担当 芳野 峻大
助監督 桑原 昌英
メインビジュアル写真 長島有里枝
公開年月日:2023.07.28
上映時間:113分
カラー/ビスタ/デジタル
製作会社:『658km、陽子の旅』製作委員会(カルチュア・エンタテインメント=オフィス・シロウズ=プロジェクトドーン)
製作幹事:カルチュア・エンタテインメント
制作プロダクション:オフィス・シロウズ
配給:カルチュア・パブリッシャーズ
キャスト
菊地 凛子 陽子
竹原ピストル 工藤茂(陽子の従兄)
? 茂の妻
黒沢あすか 立花久美子(陽子が最初に乗るシングルマザー)
見上 愛 小野田リサ(同じヒッチハイクする)
浜野 謙太 若宮修(ホテルでベットイン)
仁村 紗和 八尾麻衣子(ボランティアから住み着く)
篠原 篤 水野隆太
吉澤 健 木下登(ささやかに農業を営む老夫婦)
風吹ジュン 木下静江( 〃 )
オダギリジョー 工藤昭政(陽子の父親)
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