ぴくちゃあ通信

日本映画をメインにしたブログです。東宝映画を中心に古い作品から新しい作品まで、時には俳優を中心に話を展開します。

『怪奇猿男』(中国:天馬影片公司1930:馬徐維邦)






以上、『怪奇猿男』(中国:天馬影片公司1930:馬徐維邦)より


 『怪奇猿男』(中国:天馬影片公司1930:馬徐維邦)を、国立映画アーカイブ 長瀬記念ホール OZUにて見る。「サイレントシネマ・デイズ2023」の1本。310円。

怪奇猿男
空谷猿声
(77分・18fps・35mm・無声・白黒・不完全・英語字幕付 with English subtitles)
1930(中国:天馬影片公司)(監・脚・出)馬徐維邦(出)王夢飛、袁益君、尤光照
 後年リメイクもつくられた『深夜の歌声』(1937)で知られる馬徐維邦<マーシュイ・ウェイパン>監督の初期作品。ある日、不気味な大猿に誘拐された富豪の令嬢。彼女は隙を見て逃げ出すが…。この監督らしい怪奇映画テイストにハリウッド的な探偵映画の要素を組み込んでいる。
以上、国立映画アーカイブの解説より

 大猿に令嬢が誘拐されたと富豪に報告する博士。やがて、令嬢は戻って来て、事の顛末を話す。若い女性が囚われの身となっている、と。事件を解決すべく動き出す美男子の秘書と富豪の縁者(?)である太めの男。二人は令嬢の恋敵でもあり、協力しつつも敵対したり。そこへ怪しい男が登場。どうやら彼が大猿に変装しているようだ。二人と格闘しても、大猿はかなり強い。若い女性を誘拐している目的は、処女の生き血で不老不死の薬をつくるため。富豪は、警察の協力のもと、大猿のアジトへ。なんと大猿は二人もいた。格闘の末、とらえてみると、博士と秘書であった。そこへ例の怪しい男が登場して「見た目がいいからと言って、いい人とは限らない」と教訓めいたことを言う。実はこの事件を解決しようと画策していた探偵であった、というお話。
 格闘シーンが何回もあって、いつも大猿が勝つのだが、トドメを刺さない。そのたびにちょっとイライラ感がつのる。最後になって、その訳がわかるという趣向。うまくできているといえばそうなのだが、、、。
 なお、解説の『深夜の歌声 夜半歌聲』(1937:馬徐維邦)は、『オペラ座の怪人』の翻案映画化。それをリメイクしたのが、『夜半歌聲/逢いたくて、逢えなくて』原題:夜半歌聲 The Phantom Lover(1995-1997:ロニー・ユー)である。
2023年10月7日(土)鑑賞

       スタッフ
監督・脚本      馬徐維邦<マーシュイ・ウェイパン>

       キャスト
王夢飛
袁益君
尤光照
馬徐維邦       怪しい男=探偵
Han Lan-Gen
Jingling Hong
Peng Luo
Guanwu Shang
Tianxiu Tang
Renmei Wang
Congmei Yuan
Weibang Ma-Xu(馬徐維邦)

以下、第22回東京国際映画祭 怪奇幻想映画の旗手を語る!『怪奇猿男』+『麻瘋女』:2009年10月19日(月)のトークショーより
「1901年に生まれたマーシュイ監督の、元々の姓は“シュイ”(徐)。その後、馬家に婿入りしたため、2つの姓をあわせてマーシュイを名乗るようになりました。1923年に上海で映画界入りしたマーシュイ監督は、当初は美術スタッフ兼俳優としてキャリアをスタートするものの、1926年に監督デビュー。今回上映された『怪奇猿男』は、監督第3作目にあたります」

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