以上、『秋津温泉』(松竹大船1962:吉田喜重)より
『秋津温泉』(松竹大船1962:吉田喜重)を、国立映画アーカイブ(NFAJ)長瀬記念ホール OZUにて見る。「逝ける映画人を偲んで 2021-2022」特集の1本。310円。
秋津温泉(112分・35mm・カラー)
追悼:(監督・脚本)吉田喜重
同名小説を大胆に翻案し、岡山県の山深い温泉場で出会った男(長門)と女(岡田)のすれ違いと再会を描いたメロドラマ。17年間の時の流れに、日本の「戦後」が重ね合わされる。「映画出演百本記念」として岡田茉莉子が自ら企画し、監督を吉田に依頼。以後、公私にわたるパートナーとなる2人の初の共同作業であり、吉田のカラー第1作でもある。
(以上、国立映画アーカイブの解説より)
最初に見たのは、1971年6月の自主上映会にて。
その時の感想があるので、以下に記す。
実にすばらしく美しい映画である。吉田は、岡田茉莉子を斜め後ろから、横顔と襟足の美しさをとらえる。そんな構図が、真正面から撮られるクローズアップよりはるかに美しい。
17歳の新子のはつらつとして希望に満ちた顔。34歳の新子のもう生きることの意義を失ってしまったうれいに満ちた顔。なんと対照的なことか。
全編に情緒豊かなすばらしい音楽が流れる。林光『裸の島』に次ぐ傑作!
以上です。
何度目かの再見でも感想はあまり変わっていない。監督の目線は完全に恋する青年であった。
2023年10月10日(火)鑑賞
スタッフ
監督・脚本 吉田 喜重
原 作 藤原 審爾
企 画 岡田茉莉子
製 作 白井 昌夫
撮 影 成島東一郎
美 術 浜田 辰雄
音 楽 林 光
録 音 吉田庄太郎
照 明 田村 晃雄
編 集 杉原 よ志
スチール 梶本 一三
製作補 六車 進
企画助手 樋口 清
撮影助手 篠村荘三郎
照明助手 戸井田康国
装 置 若林孝三郎
装 飾 石井 勇
録音技術 沼上 精一
録音助手 平松 時夫
衣 裳 岡田茉莉子
監督助手 麓川 繁利
渉 外 大久保安夫
進 行 金勝 稔
現像イーストマン松竹カラー
東洋現像所
協力:津山市
協力:津山観光協会
協力:奥津市
協力:奥津観光協会
衣裳提供:中勝
公開年月日:1962.06.15
上映時間:112分
カラー/シネスコ/35mm
製作会社:松竹大船
配給:松竹
キャスト
岡田茉莉子 新子
長門 裕之 河本周作
日高 澄子 お民(秋津荘の女中)
殿山 泰司 六助(秋津荘の料理人)
谷 よしの 秋津荘の女中
中村 雅子 晴枝(河本の妻)
戸辺美佐江 蕉子(晴枝の娘)
宇野 重吉 松宮謙吉(晴枝の兄、作家)
小夜 福子 お澄(秋津荘女将、新子の母親)
神山 繁 津田(河本の文学仲間、昭和23年)
小池 朝雄 大崎(河本の文学仲間、昭和23年)
名古屋 章 島村(河本の文学仲間、昭和23年)
東野英治郎 船若寺住職
吉川 満子 お内儀(船若寺)
夏川かほる 直子(お内儀の孫、昭和37年)
芳村 真理 陽子(河本の浮気相手、昭和37年)
山村 聡 三上(出版社の上司)
辻 伊万里 岡山の女(空襲で焼けた河本の実家近所、昭和20年)
吉田 雅利 少年(岡山の女の息子、昭和20年)
下元 勉 軍医(昭和20年)
草薙幸二郎 軍人A(新子を軍刀で追いかける、昭和20年)
高杉 祐児 軍人B(昭和20年)
田口 計 軍人C(昭和20年)
遠山 文雄 湯本の男
清川 虹子 酒場の女将(昭和23年)
西村 晃 闇屋(昭和23年)
田村 保 新子と踊る進駐軍二世(昭和23年)
葵 京子 湯本の女給(昭和23年)
宮嶋安芸男 職人(大工?、昭和37年)
高橋 とよ 芸者A(昭和30年)
千之 赫子 芸者B(昭和30年)
桜 むつ子 芸者C
岡乃 桃子 芸者D
富士野みか 芸者E
鶴丸 睦彦 新聞記者A(昭和26年)
穂積 隆信 新聞記者B(昭和26年)
福岡 正剛 新聞記者C(昭和26年)
吉田 輝雄 新聞記者D(昭和26年)
寺田佳代子
俵田 裕子
江川 勝美
那須 啓子
朝海日出男
遠藤 登
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