以上、『愛の予感』(モンキータウンプロ2007:小林政広)より
『愛の予感』(モンキータウンプロ2007:小林政広)を、国立映画アーカイブ(NFAJ)長瀬記念ホール OZUにて見る。「逝ける映画人を偲んで 2021-2022」特集の1本。310円。
愛の予感(102分・35mm・カラー)
2007(モンキータウンプロ)
追悼:(監督・脚本・出演)小林政広(ジュンイチ)、(編集)金子尚樹
娘を同級生に殺された父親(小林)は隠棲していた北海道の工場で加害者の母親(渡辺)と偶然再会する。次第に惹かれ合い、再生への希望を見出してゆく2人の姿を台詞を削ぎ落したミニマルな演出で描く。製作・監督・脚本・主演を小林が務め、第60回ロカルノ国際映画祭で金豹賞(グランプリ)含む4部門で受賞。
(以上、国立映画アーカイブの解説より)
初見。
冒頭、女のインタビュー。娘が同級生を刺殺したらしい。切り替わって男のインタビュー。娘が刺殺されたらしい。
1年後、という字幕タイトルが入って、女は食堂の賄い婦として働く日々。ジャガイモの皮をむき、卵焼きを作ったり、配膳セットしたり、下げられた食器を洗う。終わったら、粗末なおかず一品ぐらいで立ったままの食事。アパートでの昼休憩ではコンビニで買うサンドイッチひとつと飲み物のみ。その繰り返し。
男は寒々とした町での製鉄所勤め。過酷な労働、同僚はいても、お互い会話を交わすことはない。毎日、自家用車で安宿と製鉄所の往復。帰ったら、風呂に入り、食堂で食事。卵かけご飯のみでおかずには手をつけない。その繰り返し。
当初、男と女は別々のところにいるものとばかり思っていた。女が作る卵焼きが男が食べる食事メニューには出てこない。下げられた食器には卵のからがなかったので。
男はある日、コンビニで買ったものを、厨房の女に差し出して無言で立ち去る。ここでやっと男と女は同じ場所にいたのだと理解する。男が携帯をもって誰かにかけようとするシーン。カット切り替わると、男の自室前に女に差し出したコンビニ袋が返されていた。
男のモノローグ。女をしだいに愛するようになった、と。
たまらくなって、安宿の前での見つめ合う二人、、、。
冒頭のインタビューシーン以外は、いっさいセリフなし。省略、省略、の繰り返しで、ほとんどわかりにくい。なぜ、女は北海道にいるのか、男もなぜ同じ場所にいるのか、あのコンビニ袋の中身は何?あの卵焼きはどこにいった?
公表されているあらすじを読むと、なんとなくわかるが、、、、。
2023年10月21日(土)鑑賞
スタッフ
監督・脚本 小林 政広
製 作 小林 直子
撮影監督 西久保弘一
録 音 秋元 大輔
照 明 南園 智男
編 集 金子 尚樹
ネガ編集 小田島悦子
〃 川上 ゆき
作詞・作曲・唄 小林 政広
助監督 川瀬 準也
監督助手 橋場 綾子
〃 下田 達史
〃 藁科 直靖
現場写真 中山 治美
タイトル 道川 昭
メイキング撮影 吉川 優
整 音 横山 達夫
撮影助手 中村 拓
編集助手 張本 征冶
タイミング 安齋 公一
公開年月日:2007.11.24
上映時間:102分
カラー/ビスタ/35mm
製作会社:モンキータウンプロダクション
配給:モンキータウンプロダクション
キャスト
小林 政広 順一
渡辺真起子 典子
中山 治美 インタビュー(声のみ)
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