ぴくちゃあ通信

日本映画をメインにしたブログです。東宝映画を中心に古い作品から新しい作品まで、時には俳優を中心に話を展開します。

『夜の最前線・女<スケ>狩り』(日活1969:井田探)

 『夜の最前線・女<スケ>狩り』(日活1969:井田探)の中身はこうだ。
 田舎から出てきた淳(和田浩治)とみどり(佐藤サト子)は新宿でヤクザに絡まれ、有り金盗られたあげく、みどりは連れ去られる。淳は半狂乱となり、一味の若いヤクザを半殺しの暴行を加えて刑務所行き。
 4年後に出所すると新宿に舞戻り、仲間となった島野(藤竜也)やカストロ(岡崎二朗)と組んで、女たちを集めてキャバレーに斡旋する商売を始めて大きくのし上がっていく。その過程でみどりを拉致したヤクザ組織と対立し、島野を失い、そしてみどりまでも殺されながらもヤクザに復讐を遂げる。
 と書くと、勧善懲悪のように聞こえるが、淳のやっていることはヤクザと変わりなく、おのれがヤクザに取って代わりたいという野望だけの話。
 ベットシーンもどぎつく出てきて、それを演じる女優陣もお世辞にも美人とは言えない。肝心のヒロイン・佐藤サト子が魅力に欠けていては、作品として成立しない。日活倒産(1971年)も当然かなと思える作品でした。