ぴくちゃあ通信

日本映画をメインにしたブログです。東宝映画を中心に古い作品から新しい作品まで、時には俳優を中心に話を展開します。

『脅迫<おどし>』(東映東京1966:深作欣二)

 ラピュタ阿佐ヶ谷で1月28日(日)から行われている「ミステリ劇場へ、ようこそ。【第2幕】」の1本『脅迫<おどし>』(東映東京1966:深作欣二)を見る。
 荒々しい描写で緻密さは欠けるが、勢いでサスペンスを盛り上げ見せてくれる。いい意味でも悪い意味でも、東映っぽいというか深作らしさが出ている。
 三國連太郎が小市民のサラリーマンに扮していると、いつ犯人(西村晃と室田日出夫)たちに反撃するかと、その興味がまたスリリングである。
 西村と三國を入れ替えてもよかったかな。そうすると、『赤い殺意』(日活1964:今村昌平)の夫婦(西村晃春川ますみ)の再現ということになっておもしろい。散々コケにされた西村が家族を守るために、必死の反撃に立ち上がる。うん、こちらのほうが絶対おもしろい。犯人より強そうに見える三國連太郎が勝つのは、当たり前すぎる。